簡単に自己肯定感を高める5つの方法

仕事で小さなミスをしてしまったらどう思いますか？「自分はダメな人間だ」と、自責の念にかられるでしょうか。それとも、「次は注意しよう」と切り替えるでしょうか。この考え方の違いが、人生を変えるといっても過言ではありません。自己肯定感を高める5つの方法とメリットを知って、自己嫌悪からから脱却しましょう。

自己肯定感とはなにか

自己肯定感とは、自分のあり方を積極的に評価できる感情、自らの価値や存在意義を肯定できる感情などを意味します。例えば仕事において、自己否定が強い人は結果が完璧でないと落ち込みます。自信をつけるハードルを高く設定しているので、自分を責めることしかできません。一方、自己肯定感が強い人は、結果が完璧でなくても努力を認められます。自分を認めて伸ばすことが自己肯定感なのです。

自己否定が強い人の特徴

自己否定が強い人は、被害妄想や自己嫌悪が強いといった特徴があるとわかりました。

①後悔を引きずる

過去の失敗や、今さらどうにもならない後悔を引きずる人は、自己否定感が強いといえます。意識が常に過去にあり、今を直視できません。「過去の失敗が今の不幸を生んでいる」と、むりやりこじつけるのです。

また、過去を考えすぎるとつらい記憶だけが残り、記憶が脚色されます。それにより「昔から自分はダメだった」「誰にも愛されたことがない」と、過去の自分さえも否定してしまうのです。

②思い込みが激しい

自己否定が強い人は、小さなミスに過剰に反応します。自分の出来の悪さや周囲の反応など、多面的にすべてを悪く考えるのです。その結果、誰も責めていないのに、「周囲が自分を軽蔑している」「ミスがきっかけで信頼を損なった」など、被害妄想にも似た激しい思い込みをします。周囲からのアドバイスも否定的にしか捉えません。励ましの言葉でさえ見下されていると、卑屈な受け取り方をするのです。

③依存心が強い

自己否定が強い人は、依存心が強いのが特徴です。人は否定され続けると、意思を放棄して相手に同調することに専念します。その方が、傷つくこともなく楽なのです。同調に慣れると、相手の言うことが正しく思えて依存し始めます。そして、自分を犠牲にして相手に尽くすのが使命だと思い込むのです。幼少期にネグレクトの経験があったり、パワハラに長年絶え続けていたりする人は、依存心が原因のケースが多いようです。

自己否定がもたらすデメリット

自己否定を続けていると、主に人間関係でトラブルが発生しやすくなるのです。具体的にどのようなデメリットがあるか説明します。

①信用を失う

自己否定の大きなデメリットは、自分を信用できなくなること。努力を重ねても「この方法で合っているのだろうか」「間違っていたらどうしよう」と、マイナスに捉えます。すると、物事を難しく考えるようになり、考えがブレて成果がでにくくなるなどのデメリットが生じます。さらには、自信がない姿は周囲の不安を煽るので、信頼関係が崩れる恐れもあるのです。

②騙されやすくなる

自己否定は周囲にも気づかれます。「どうせ私なんて」と自分を下げると、周囲は悪い考えを持ち、騙したり利用したりするでしょう。「この人なら何でも引き受けるだろう」と見下して、理不尽な要求を押し付けるかもしれません。要求に応えられないと、さらに自己否定が強まる負の連鎖が起こってしまいます。

③孤独になる

自己否定する人は、いつでもどこにいてもため息や愚痴ばかり。重いオーラを漂わせ、周囲の空気を悪くします。周囲が優しい人なら慰め、元気づけてくれるでしょう。しかし、当の本人は相手の気遣いに無頓着で、罪悪感を感じません。

人によっては自己否定にとどまらず、自分が不幸な原因を相手や環境へなすりつけて非難します。最終的には誰からも相手にされなくなり、孤独になるでしょう。

肯定的になれる5つの方法

肯定的になるには、小さなことでも達成できた自分を認めるのがポイント。ちょっとした言葉や習慣で変われるのです。

①ポジティブな言葉を使う

悪い言葉は不運を呼びます。他人にも自分にも、ネガティブな言葉を使ってはいけません。ネガティブな発言をポジティブに言い換える努力をしましょう。例えば、「疲れた」は「頑張った」、「やりたくない」は「やれば経験値が上がる」という感じです。やる気がわいて、何事にも積極的に取り組めるようになります。

②自分のための時間を作る

時間に余裕を持つと、心にも余裕ができます。寄り道をして好きなものに触れる、気晴らしに歩いてみるのがおすすめ。小さな行動でも、自分のための時間を作ることが大切なのです。

③好きな音楽を聴く

音楽療法があるように、音楽には心身を癒す効果があります。ロックやクラシック、ジャズなどジャンルは問いません。好きな音楽を存分に楽しみましょう。また、自己否定をする人は、常にネガティブな出来事を思い返す癖がついています。思い出す前に音楽を聴いて紛らわしましょう。

④一日一善を目指す

人の役に立つと自己肯定感が高まります。電車で老人に席を譲る、家族の靴をきれいに揃える、道路に落ちていたゴミを拾うという、小さなことをできる範囲で実践しましょう。一日一善は続けることが肝心です。

⑤居心地の悪い環境から離れる

自分を否定し続ける人が身近にいたら、距離をとりましょう。相手を否定して自尊心を保っている人とは、一緒にいてもメリットがありません。心が削られるだけです。連絡や行動を控えて、居心地がいいと思える人との時間を増やしましょう。