女性が活躍できる環境の今、パワハラは男性上司に限るものではありません。無意識に出てしまった何気ない一言が、パワハラになる可能性があるのです。この記事では、パワハラ認定される女性上司の言動を10項目ご紹介。 女性上司のパワハラに悩まされている人だけでなく、管理職の立場にある女性も参考までにぜひご覧ください。
女性上司のパワハラが増加中!
厚生労働省が発表した「令和元年度雇用均等基本調査」によると、課長相当職以上の女性管理職(役員を含む)を有する企業割合は 51.9%にまで上る結果に。女性管理職の増加に伴い、女性上司のパワハラに悩む人も増えているようです。とくに、女性へ対するパワハラは陰湿なようす。さっそく、女性上司にありがちなパワハラを、男女別に計10選紹介します。
女性へのパワハラ発言5選|嫉妬・マウント発言が多数!
女性上司の場合、パワハラの対象が女性であることが多いようです。女性同士特有の嫉妬心が主な原因なのは否めません。
女性へのパワハラ発言①「その服どこで買ったの?」
何の問題もないと思えますが、モラハラに当たる可能性があります。服、アクセサリー、ファッション小物、コスメに至るまで、毎日のように詮索されたら気分を害しますよね。関心の域を超えて、プライベート干渉型のモラハラ認定をされるでしょう。
女性へのパワハラ発言②「細いね!」
スタイルがいいという意味であっても、容姿に触れる発言がセクハラです。「スタイルがいい」という意味の褒め言葉であってもいけません。また、本人が気にしていなくても、周囲に似た体型の人がいたら、その人を傷つける行為になります。
女性へのパワハラ発言③「若くてうらやましい」
年上の女性上司が若い新入社員に言いがちな言葉です。「若いから仕事が取れる」「若いからかわいがられる」のように、すべて若さへこじつけて、優秀な人材と認めないのはパワハラです。嫉妬からくる発言と捉えられるでしょう。
女性へのパワハラ発言④「私はもうおばさんだから」
もし、周囲に同年代がいたらどう思うでしょう。セクハラ女性上司はこのような気遣いができないケースが多いのです。また、自虐ネタと見せかけて、特定の相手に対する侮辱発言というケースもあるようです。
女性へのパワハラ発言⑤「結婚って大変ね」
「独身って大変ね」「子育てつらそうね」も同様です。本人の気持ちを無視して否定するのは、気分を害します。結婚・妊娠などステータスに触れるのはセクハラです。
男性へのパワハラ発言5選|逆セクハラに要注意!
男性へ対するセクハラの場合、女性へのパワハラとは内容が大きく異なるようです。嫌がらせや嫉妬を含む言動よりも、プライベートの詮索や男性軽視が見受けられます。
男性へのパワハラ発言①「男なんだから荷物もって」
「男なんだから」「男のくせに」は性差別にあたるためセクハラです。男性の方が体力はあるとしても、男性だからと仕事を押し付けるのはよくありません。お茶くみは女性の担当という考えと同じです。
男性へのパワハラ発言②「彼女とうまくいってる?」
プライベートの詮索はモラハラです。エスカレートすると、彼女の写真をみせてほしと執拗にせがんだり、休日に「何してるの?」と連絡をしてくるとケースも多いようです。
男性へのパワハラ発言③「私の若い頃は残業が当然だった」
仕事への熱意は大切ですが、勤務時間外の労働を強要するのはパワハラです。年齢層が高い女性上司だと「私の時代はこうだった」と、現代の働き方に反した意見を押し付けます。会社にいる時間が長いほど真面目で熱意があるという偏見を持っているのでしょう。
男性へのパワハラ発言④「イケメンだね」
女性に対して「かわいいね」と発言するのと同じように、容姿について触れるのはセクハラです。本人はコンプレックスを抱えていることもあるのです。
男性へのパワハラ発言⑤「〇〇君」(君付け)
コミュニケーションが取れている間柄なら愛敬になりますが、君付けはビジネスにおいて男性軽視と言われています。また、故意に君付けで子供扱いするといった、侮蔑的苦痛を与える女性上司もいるとか。男女ともに「さん付け」が好ましいといえるでしょう。
ハラスメント対策|恨みをかわない注意が必要
女性上司のハラスメントは、男性上司のハラスメントと比べると身体的より、精神的苦痛を与える傾向にあるようです。そのため、ハラスメント対策で懸念されるのが、恨みを買うことではないでしょうか。陰湿な仕返しを避けるハラスメント対策をしましょう。
女性上司のハラスメント対策① 同性の上司の相談する
ハラスメントに悩んだら、まず上司に相談しましょう。相談する際は異性の上司に相談するとベターです。女性の場合、男性上司に相談すると「媚びを売っている」と、よけいに非難される恐れがあります。男性の場合も同様に、他の女性上司へ相談すると「あの女性上司が好きなんだ」などと、あられもない噂を立てられる恐れがあります。
女性上司のハラスメント対策② できるだけ距離を置く
パワハラする女性上司の特徴として、仕事ができると自負していることが挙げられるため、ほめるとかわいがられます。しかし、ほめると扱いやすいと思われ、パワハラが悪化する恐れがあるのです。そのため、コミュニケーションをとる努力よりも距離を置きましょう。
距離を置く行動
・飲み会の誘いを断る
・プライベートの話をしない
・休日は連絡が来ても返信しない
・詮索されてもあいまいに流す
仕事だけの付き合いという意思を前面に押し出すと、ターゲットになりにくいでしょう。
女性上司のハラスメント対策③ 嫉妬されない努力
女性上司のハラスメントの動機は、嫉妬と言ってもいいでしょう。何気なしに見せた旅行写真や子供の動画さえも、嫉妬の対象になる可能性があります。つまり、嫉妬の対象を作らないのがポイントです。
嫉妬から逃れる方法
・女性上司の前でプライベートの話をしない(結婚・恋人・子供など)
・SNSでつながらない
・女性上司のマウントに乗らない
・「ひとそれぞれですよね」と流す
連絡ツールとして使うSNSは問題ないでしょう。プライベートが見えるインスタやTwitter、Facebookは嫉妬の対象になりやすので気をつけましょう。
女性上司のパワハラは厄介!
パワハラ認定される言動を紹介しましたが、まだまだ根は深いようです。周囲を巻き込んで一人を攻撃するのも女性上司のパワハラによくある傾向。男性上司とは違うため適切な対策でパワハラから逃れましょう。