占星術で使用する主要惑星には、それぞれ司る運勢や意味があり、例えば、水星であれば、知性や会話を、天王星なら発想力やアクシデントに関係します。同様に金星は愛情運や芸術的感性、美やファッションの才能、金運などに関連します。ですから、ホロスコープ上で金星が理想的な場所に位置していると、幸せな愛情生活がもたらされるはずです。しかし、現実の生活はまったくかけ離れている人がいます。原因の一つに金星の力が偏って使われていることが考えられます。「絵画の才能に恵まれ、いつの間にか多くの収入を得ていた。でも男運は悪い」など、芸術関連や金運などに金星の幸運要素を使ってばかりで、愛情面で発揮できていないパターンです。このような宝の持ち腐れ状態から抜け出す方法を紹介します。
惑星を意識して、使いこなす
自分が星からどのような力を与えられているかホロスコープを見て確認しましょう。金星が力を発揮しやすい星座やハウス(室)に位置していたり、他の惑星と良好なアスペクト(意味を持つ角度)を形成していたりすると、楽しい恋愛のチャンスに恵まれやすいのです。ただし、惑星は存在を意識しないと、潜在能力のままで終わる可能性があります。
トランジットのチャンスを利用する
しかし、惑星を意識しても、「金運だけよくて、愛情運はあまり……」という場合、トランジット、つまり現在進行中の惑星を上手に利用しましょう。出生時の金星に、トランジットの木星が0度や60度、120度の角度を形成する時期に、恋愛に関するアクションを起こすのです。合コンに行く、気に入っている人にアプローチする、友だちに紹介を頼むなど、普段でもできることですが、この時期は成功率が高まります。芸術や美など金星が持つ他の要素への行動は控えましょう。上手く恋をスタートさせられたら、後は本来持っている金星のよい面が出てくるでしょう。そして、この時期に自分がした行動を覚えておくのです。これが惑星を使いこなすテクニックとなり、以降の人生でも愛情を掴みやすくなります。
火星が入るハウスを確認
出生地と出生時間がわかっている人は、ホロスコープに正確なハウス(室)を記入することができます。火星が何ハウスに入っているか確認することで、その人にとって恋が生まれやすい場所がわかります。火星が1室であれば身近な場所で出会い、2室ならお金に関係する場所、3室なら学校など、4室は家族に関することから縁ができる……という具合です。金星は恋愛や結婚など愛情運に関連しますが、女性にとって男性運をあらわす惑星は火星や太陽です。火星の暗示も忘れずに意識することで、持って生まれた金星のよい面が引き出されます。
自分の金星と相手の惑星で複合アスペクトを形成
3つ以上の惑星がアスペクトでつながり、特別な意味を持つ形となる複合アスペクト。3つの惑星が120度ずつの角度でつながり、正三角形を形成するグランドトラインなどが代表例です。例えば、相手の2惑星と、自分の金星で複合アスペクトが完成する、また、その逆のパターンでも、恋愛に関する縁ができやすくなります。気になる人のホロスコープをチェックして該当する場合は、関係がスムーズになりやすいでしょう。また、そのような相手を選ぶというのも、恋愛運を活性化させることにつながります。複合アスペクトはいろいろ種類があり、厳しい運命を示すといわれるグランドクロスなどもありますが、それはそれで強固な結びつきになることがあります。
以上、いくつかポイントを挙げてみました。特にトランジットは上手く使いこなすと、「星つかい」になれます。金星に限らず、持って生まれた惑星の潜在能力を表出させるのに、積極的に活用したいところです。