四柱推命で基本となる五行十干のうち、十干から人の資質を見るシリーズ。最終回は、「癸」の人の資質を紹介しましょう。
癸の人は「闘争のホルモン」のエネルギーを内側に向ける
干支の干が「癸」の人は、「闘争のホルモン」が活発です。「恐怖のホルモン」とも言われます。これは、外敵から身を守り生存するために必要な物質です。恐怖に対して鈍感では生き残れないのです。恐怖や不安の状況を察した時に、瞬時に行動をおこさせるホルモンです。同じ「闘争のホルモン」が活発な壬は、そのエネルギーを外(外敵)に向けます。癸は、エネルギーを自分や家族・集団を守るために発揮します。外敵と戦うだけでは、種は生存出来ないでしょう。例えば難民になっても、その状況の中で生き延びなければならないこともあります。どんな状況にも適応して、でも守るべきものは譲らないというイメージです。
癸の人の資質・特徴
では、「闘争のホルモン」が内向きに働く場合は、どのような資質・特徴になるのでしょう?個人によって現れ方の強弱はありますが、癸の人は必ず以下のような資質を持っています。資質は種のようなもので、良い方向に花開くかどうかは環境や本人次第です。隠された資質を知って、良い方向に発揮することが、あなたも周囲の人もハッピーになる近道です。では、癸の資質を紹介しましょう。
第一の資質は、負けず嫌いということです。負けず嫌いが内向きに働くので、露骨に人と張り合うことはせずに、人知れず努力して勝とうとします。自分の中では決して勝負を諦めません。だから忍耐強く勉強熱心です。闘争心は壬ほど強くは出ませんが、内面では強い意志を持っています。人が何を言っても最終的には自分の意志を通します。ですから一匹狼的な傾向があり、勤勉で協調性はありますが、本質的に束縛されるのは嫌いです。ですから状況によって協調性が無いように見えたりあるように見えたり、周囲の人にとっては不思議な人に映るかもしれません。
第二の資質は、慎重な柔軟性と適応力でしょう。根は慎重で警戒心があります。それだけに観察力に優れており、置かれた状態に合せて柔軟に適応します。学習能力や情報収集能力が高く、それも適応する力となります。とりあえず周囲に柔軟に適応しながら、自分の意志を実現するチャンスを待つというイメージでしょう。
第三の資質は、母性的な愛情や親切心があることでしょう。「闘争のホルモン」は生存に関るので、自分や家族・集団を大切にします。守るべき者に対しては愛情にあふれ、奉仕的で親切です。自分や自分の大切な人に危害が及びそうになると、闘争心を発揮します。守るべき対象が自分だけだと個人主義的ですが、守る対象を広げていくと素晴らしい資質です。
癸の人の資質・特徴まとめ
- 負けず嫌いの努力家
- 勤勉
- 柔軟な適応力がある
- 学習能力が高い
- 慎重
- 現実的
- 忍耐力がある
- 簡単には諦めない
癸の女性の恋愛は?
癸の女性は、穏やかですが一言で表せない色々な面を持っています。社交的のようで、孤独を愛する一匹狼のようでもあり、エゴイストのようで世話焼きでもあり、現実的でもあり夢想的でもあり、その一面だけ見て決め付けることは出来ません。そんな捉えどころのない不思議な個性が、また魅力でもあるのでしょう。それらも適応力のなせることです。ですから癸の女性は、相手にとりあえず器用に合わせられますが、自分の意志は譲りません。合コンなどの場でも、上手く調子を合わせることはできるでしょう。でも本心は別の所にあるかもしれません。そういう多面性は、誤解や行き違いを生むこともありそうです。相手によって、あなたへの見方はかなり違うかもしれません。芯にプライドを持ちながら、大体のことは柔軟に適応していける女性でしょう。
癸の女性は、家族をとても大切にしますし、堅実で親切です。また必要に合せて勤勉に努力するので、その資質は家庭や職場でも発揮されるでしょう。世話役的なことも上手なので、地域活動やボランティアで活動する女性も多いです。