雑誌やテレビの星占いを見ていると、「当たっていない」と感じることがあります。しかし、確かに「よく当たる」と感じている人もいないわけではありません。ではなぜ、このような正反対の事態が起きるのでしょうか?その理由のひとつに、星占いの元になっている西洋占星術の仕組みからくるものがあります。実は、雑誌やテレビなどの12星座による運勢や性格などを紹介する星占いは、ある共通した基準で占っているのです。そこで今回は、このような星占いの秘密を解き明かしてみましょう。
雑誌やテレビの星占いはなぜ当たらない?
雑誌やテレビなどでよく見かける「12星座占い」は、西洋占星術をベースとした簡易的な占いです。人間を12タイプに分け、その日の運勢や性格などを占うものです。しかし、よく考えてみると、人間の性格を12パターンに分けることはさすがに現実的ではないと感じますし、何か無理があるように感じます。
そもそも、西洋占星術の診断結果のうちの一部を取り出してきていることが、雑誌やテレビの星占いが当たらない根本の原因といわれています。雑誌やテレビなどで取り上げている12星座占いでいうところの星座は、生まれた日の「太陽」が位置していた星座です。もちろん、太陽という天体は、人生を通じてその人自身を示す大きな存在。「意思」や「人生の目的」を表すものです。しかし、これだけ見ていても、「あなた」という存在を正確に表現することはできません。その理由を、もう少し詳しく見ていきましょう。
太陽だけじゃない!その人を構成するもの
西洋占星術では、生まれた瞬間の天体の配置を示す「ネイタルチャート」と呼ばれる出生ホロスコープを元に占っていきます。そこには太陽の位置はもちろん、水星、金星、月、火星、木星、土星、天王星、海王星、冥王星などの10個の天体の位置も明確に描かれているのが一般的です。この10個の天体には、それぞれ星座が割り当てられています。例えば、太陽の星座がしし座でも、月の星座がてんびん座のこともあります。この場合、あなたはしし座の性質も、てんびん座の性質も持ち合わせていることになります。しかし、雑誌やテレビの星占いでは、この中でも、しし座のあなたのことのみに限定して占っているため、月のてんびん座の性質や働きをはじめとした情報が無視されてしまうのです。これが、12星座占いが当たりにくい理由と考えられます。
25~35歳までの人なら当たる可能性が!
12星座占いがまったく当たらないかといえばそうとも言い切れません。その占い結果を見る人の年齢によっては、「当たっている!」と感じる可能性が高いケースもあるのです。そのケースとは、25~35歳までの人の場合です。実は、太陽の性質というのは、25~35歳までの時期に表に現れやすく、特性が発揮されやすいといわれているからです。生まれてから人は、月、水星、金星、太陽、と年齢を追うごとにそれぞれの天体の特性や星座の性質を追求していくといわれています。よって12星座占いのような、太陽を基準にした星座占いでは、25~35歳の太陽を追求している人にとって身近に感じられる結果といえるのです。
パートナーのことを示すことも!
また、面白いことに太陽星座の性質は、女性の場合、結婚相手や交際相手などの意味を持つこともあります。太陽が結婚する相手のことを示すと考えられているのです。つまり、12星座占いの性格診断の結果が、あなた自身のことではなく、実は未来の夫や恋人(彼氏)の性質そのものということを示していてもおかしくはありません。もし雑誌やテレビなどの占い結果を見て、「当たっていない」と感じるのであれば、一度パートナーのことを思い浮かべてみましょう。
12星座占いが当たりにくいと感じる理由や、当たるケースなどを知った今となっては、また違った角度から雑誌やテレビなどの12星座占いを楽しむことができることでしょう。