ネットから恋愛・結婚に至るのは当たり前になりつつも、トラブルが絶えないのも事実。ネット恋愛の落とし穴にはまらないよう、回避法を伝授します!
インターネットの普及により、SNSや、出会い系サイトなどを活用して、付き合うようになる人も多くなりました。実際に、交際から結婚に発展している人も少なくありません。ただ、その陰で、いまだにトラブルがあるのも事実です。トラブルに巻き込まれないようにするにはどうすれば良いのか、また実際にトラブルに巻き込まれてしまった場合にはどうすれば良いのか、知っておいて損はありません。
ネット恋愛のメリット
ネットでは、実にさまざまな人と出会うキッカケができます。
SNSは、男女の出会いに限られているわけではありませんが、同じ趣味や価値観の人と出会う確率が高くなります。
出会い系サイトは、気軽に出会えるというところが最大の魅力。SNSにしろ、出会い系サイトにしろ、不特定多数の人と出会えるというのは、それだけ恋のチャンスも多くなるというものです。
ネット恋愛のデメリット
ただ、デメリットもかなりあります。
SNSや出会い系サイトだと相手の身元の保証がないため、自分自身の相手を見極める力というものが重要となってきます。写真、プロフィール、メールの内容が本当かどうかというのは、なかなか判断が難しいです。
何回かやりとりをしているうちに相手のことをすべて知った気になってしまいがちですが、サクラのように、プロフィール、メールの内容、あげくは性別まで、すべてを偽っている場合も多いので、注意が必要です。
利用するときの注意
実際、SNSや出会い系サイトで出会いを求める場合、どのような点に注意すれば良いのか、ご紹介していきます。
はっきり顔がわかる写真は避ける
サイトに写真を掲載する場合は、はっきりと顔が映っている写真は避けることです。写真の一部を加工するなどの配慮が必要です。
特に女性の場合、知らない間に、アダルトサイトなどに悪用される危険性を伴います。また、部屋の内部がわかるような写真など、プライベートがわかってしまうような写真はできるだけ避けるべきです。
住んでいる地域・勤務先を細かく言わない
SNSの地域コミュニティーなどで、近所の人と仲良くなった場合でも、あまり細かいことを言わないようにしましょう。その人が本当に安全な人だとは限りません。
「隣りに○○がある」など、家を特定できるようなことを一切もらさないようにするのが鉄則です。勤務先も同様に、容易にわかってしまうことは言わないことです。
相手を見抜くためのコツ
SNSなどで、相手を見抜くのはなかなか至難の業。
でも、こんな男性には要注意というのを押さえておけば、トラブルに巻き込まれる確率も低くなるはずです。
mixiなどは特に顕著なので、ポイントを押さえておきましょう。もし、相手のマイミクがほとんど女性の場合は、遊び目的の女性との出会いを求めるために使っていると思って良いでしょう。真剣なお付き合いは望めません。入っているコミュニティーをチェックするのも大事です。出会い系のコミュニティーが多い場合は、同様に遊び目的での利用と考えたほうが良いでしょう。また、頻繁にコミュニティーを変えている人などは飽きっぽい性格と思ったほうが良いです。退会や・再入会が多い場合は、トラブルを起こしやすいという表れでもあります。
サクラの特徴
出会い系サイトなどでは、サイトの利用を長引かせ、料金を釣り上げようと、多くのサクラがいることが多いです。
また、「無料会員」から「有料会員」に引き上げる目的もあります。そこで、相手がサクラかどうかの見分け方をお教えしましょう。サクラは携帯アドレスなどをなかなか教えません。また、文章が短いのも特徴です。サイト利用を長引かせるのが目的なので、もったいぶるのです。
そうかと思えば、「すぐに会いたい」などという思わせぶりな文章を書いて、有料会員にさせようとします。会う約束をしたかと思えば、ドタキャンをして、また利用を長引かせようとします。
勧誘業者を見分ける方法
勧誘業者は、「他のサイトへ誘導する」「物を売りつけようとする」「メールアドレスを収集し、その情報を売る」といった目的を持っています。その大きな特徴としては、携帯ではなく、パソコンのアドレスでのやりとりをしようとすることです。携帯のアドレスを教えようとせず、何かとパソコンを使用します。
また、「相手の希望年齢」が20歳から45歳など、幅広く設定してあるのも特徴です。写真にはイケメンが使われ、IT業者で高収入というプロフィールが多く見られます。もし、相手にアドレスを教えたあと、迷惑メールが来るようになったり、増えた場合は、勧誘業者だと疑ったほうが良いでしょう。
サクラ・勧誘業者のトラブル回避法
トラブルに巻き込まれないためにも、以下の対策を心がけましょう。
メールのやり取りを10回くらいする
メールをしているときに“何かおかしい”と感じたら、それは勧誘業者の可能性が高いです。最近は、手口も巧妙になってきているので、3ヶ月くらいメールを続け、他サイトに勧誘するといった業者も現れています。
メールの返信が来たら、「質問に対しきちんと答えが返って来ているか」「同じ質問をして答えが変わっていないか」チェックしてみましょう。もし、きちんと答えていなかったり、同じ質問に対して答えが変わってしまっている場合は、業者だと思うようにしたほうが良いです。
本文を読まないとわからない質問をする
勧誘業者などは、プロフィールや本文を丁寧に読むことはありません。
ですから本文のどこかに、きちんと読まなければわからない質問をしておくと良いでしょう。「あなたのおススメの本は何ですか?教えてくれるとうれしいです」などと一文添えておくことで、見極められる場合が多いです。
一般的な待ち合わせ場所でなければ指定し直す
実際、会う段階になったときに、そこがあまりにも一般的な待ち合わせでない場合は、勧誘業者の危険ありです。そういう場合は、自分から指定し直してみましょう。相手がもしそれを拒んだら、行かないのが一番です。
ポイント制のサイトは避ける
出会い系の中で最も多く存在するタイプのものです。
入会金が男女ともに無料なので、とても安くすむように感じられますが、掲示板の使用、検索、メール送受信などの機能を使うたびにポイントが生じるようになっています。
ポイントが不足すると買い足すシステムになっているので、ポイントをわざと使わせようとするサクラが存在します。サクラの被害に遭わないようにするには、できるだけ定額制のサイトを利用するのが良いでしょう。
定額制は有料ではあるものの、いくら使っても一定料金しかかからないため、サクラがほとんど存在しません。
ネット恋愛に潜む罠
不特定多数の人と知り合えるネットだからこそ、その分、危険をはらんでいます。ここでは、ネットでの出会いに絡んだ代表的なトラブルをご紹介します。
高額請求
出会い系サイトなどを利用すると、最も多いのが架空の高額請求ではないでしょうか。
一見すると無料サイトのように見えるのに、実は有料サイトで、あとから高額なお金を請求される事例が多発しています。
サイトでは「無料」と謳っているにも関わらず、メールを送るたびにお金がかかったり、カップルになったら別料金がかかるというケースもあります。また、よくあるのが無料サイトに登録したと同時に、有料サイトにも自動的に登録されていて、それを知らずに使ったために、高額な料金を請求されてしまうというパターンです。
高額請求トラブル回避法
このようなトラブルに見舞われないようにするためには、登録前に利用規約をきちんとチェックすることです。
利用規約は長々と書いてあるため、ついつい読まずに登録してしまいがちです。でも、トラブルを回避するための第一歩でもあるのです。特に、料金と自動登録に関しては、きちんとチェックをしておきましょう。利用規約を見たら、「有料」「数値」「¥マーク」こういったものがないか確認します。もし記載がある場合は、登録以外にお金がかかるというふうに思ったほうが良いでしょう。
そして「他のサイトへの自動登録」の記載がないかも確認します。同様な文言が記載されている場合、無料登録を行なうと同時に、他サイトへの登録を行なわれる可能性があるため、登録を避けたほうが良いでしょう。
身に覚えのないサイトから「登録完了」のメールが来た場合は、知らないところで有料サイトに登録されたと考えたほうが良いです。その場合は、速やかに退会しましょう。うっかり登録してしまい、身に覚えのないサイトから高額請求のメールが届いたときは、慌てずに、以下のような対処をしましょう。
相手業者に連絡しない
あせって連絡をとってもしまうと、電話番号や名前などの新たな個人情報を相手に渡してしまうことになります。
そうなると、理由をつけては不当な要求をされる可能性が出てくるので、連絡は絶対にしないように。
料金は絶対に払わない
身に覚えのない請求に対しては、絶対にお金を払ってはいけません。面倒なことに巻き込まれたくないと利用料金や退会料などを払ってしまう人もいますが、一度払うと何かにつけて請求をしてきます。無視することが一番です。
中には、「裁判」や「強制執行」「債権回収」などという法律用語を使ってくる場合もありますが、そういったものに惑わされないようにしましょう。
万が一、裁判所などの公的機関から通知文書が来た場合は、自分で解決しようとせずに、法律の専門家に相談することです。最寄りの自治体などで、無料法律相談を設置しているところもあるので、問い合わせてみると良いでしょう。
URLやリンクはクリックしない
送られてきたメールのURLやリンクをクリックしてしまうと、相手業者にメールを見ていることがわかってしまい、さらに請求メールなどを送りつけてくる恐れがあるので、絶対に避けましょう。また、ファイルを無暗にダウンロードすると、ウィルスソフトがインストールされる恐れもあるので、絶対にやめましょう。
消費者生活センターに相談する
自分では解決できないと思ったときには、最寄りの消費生活センターに相談するか、「消費者ホットライン」(0570-064-370)に電話をしてください。
ネット結婚詐欺
ネットで知り合った男性が、実は結婚詐欺師だった!などというトラブルも増えています。
真面目な出会いを求めていたり、「自分だけは詐欺になど引っかからない」と過信している人ほど、結婚詐欺の被害に遭いやすいのです。結婚をほのめかしながら、「入院したからお金が必要になった」「会社の設立資金が足りない」「借金が返せない」などと、言葉巧みに女性を騙し、お金を払わせようとします。借金の連帯保証人にされたとたん、相手が姿をくらまし、代わりに借金を肩代わりしなくてはならなくなった…などという被害例もあります。
やはり、真剣な出会いを求めているならば、相手の身元をしっかりと知っておく必要があるでしょう。ましてや会ったこともない相手にお金を貸す行為など、もってのほかです。“私は大丈夫”と思っているかもしれませんが、結婚詐欺に遭う女性というのは、実は相手の仕事先や家など、身元に関することを知らない場合が多いのです。
また近年では、外国人も参加できるコミュニティーで知り合った男性に、お金を騙し取られるというケースも見受けられるので、注意しましょう。もしネットで知り合った相手が、下記のような行動を起こしていたら結婚詐欺を疑う必要があります。
- 住所や勤務先をはっきり教えてくれない
- 連絡手段は携帯電話のみ
- 一緒の写真を撮るのを嫌がる
- 人目を避けてデートをしたがる
- 金融関係にやたら詳しい
- お盆やお正月、連休などに仕事だという
騙されているかもしれないと思ったら、一番手っ取り早いのが友人や家族に会わせてみること。友人や家族の目から彼がどう見えるか聞いてみることで、自分が気づかない相手の素顔を知ることができるかもしれません。何より、周囲の忠告には、耳を傾けることが大切です。
どうしてもお金を貸してしまいそうなときは、必ず借用書を書かせること。もしくは領収書を書くこと。それか、お金を振り込んだことが証明される銀行振り込みをすることです。騙されること覚悟なら、許容範囲のお金を貸す。これはもう“あげる”と考えたほうが良いかもしれません。お金がなくてはできない結婚ならば、それはすぐに辞めるのが賢明なのですが…。
もし被害に遭ってしまった場合は、最寄りの警察、弁護士事務所、市区町村の相談窓口などで専門家に相談しましょう。
ネットストーカー
女性にしつこくつきまとうストーカー。ネットにもストーカーは存在します。ネットストーカーといわれ(サイバーストーカーともいう)、インターネットを利用して、特定の人物にしつこくつきまといます。
ネットストーカーになる原因としては、「メールを交換しているうちに恋愛感情を抱いたものの、女性のほうに受け入れられなかった場合」と、「ケンカをしてしまい、そこから怨みの感情を持つようになる場合」が多いです。また、「オンライン上に公開されているプロフィールを見て恋愛感情を抱く」ということもあります。
実際にネットストーカーはどんな被害をもたらすのでしょうか。
誹謗中傷を書き込む
対象の女性が書き込んでいるウェブサイトを探し出し、そこに誹謗中傷などを書き込む嫌がらせをします。また、匿名の掲示板に誹謗中傷を書くケースも多いです。
さらに対象の女性になりすまし、あたかもその女性が発言したかのように第三者を煽るようなことを書き込むことで、その女性が反感を買うように仕向けます。
スパムやウィルスの送信
大量のスパムメールを配信したり、対象の女性のパソコンに入り込み、ウィルスに感染させることもあります。
また、被害女性になりすまし、被害者の女性の友人に対し、スパムメールやウィルスを送信するなどという悪質なことも行なわれます。
個人情報を暴露する
被害女性の個人情報を、あちこちのサイトで公開することがあります。日常の行動などをチェックし、そのことを暴露されたり、チャットや掲示板で発言したことを公開されてしまうケースもあります。
住所を割り出し嫌がらせをする
女性の住所などをあらゆる手段で割り出し、実質的なストーキング行為を行ないます。つきまとい、監視、のぞきといったことから、身に覚えのない通販や出前ものの大量注文などの嫌がらせをします。電話番号を知られてしまうと、イタズラ電話がかかるようになる場合も。
ネットストーカー対処法
ネットストーカーを事前に防ぐ方法としては、やはり詳しい個人情報を載せないことが鉄則でしょう。先にも記してありますが、メールを使うときには、フリーメールを利用することをお勧めします。
また、メールやチャット、書き込みなどの言葉遣いには気をつけることです。はじめから悪意を持って狙ってくるネットストーカーもいるので、充分注意しましょう。
その人がどういう人なのか、ある程度見極めてから会うようにすることも大切です。もし実際に会うという段階になったら、昼の時間に会うとか、人目の多いところで会うといった注意をすることも大切です。次に、実際にネットストーカーの被害に遭ってしまった場合、どうすれば良いかご紹介しましょう。
第三者に相談
被害に遭ってしまうと、どうしても自分だけで抱え込んでしまいがちです。でもそれでは何の解決にもなりません。第三者である、親や友人に相談してみましょう。
プロバイダーに相談
ネットストーカーが利用しているプロバイダや、自分が利用しているプロバイダに相談をしてみましょう。
警察などに相談
警察、弁護士会、法律事務所、地方公共団体の女性センターなどに相談してみましょう。
キャプチャーを保存する
掲示板などに誹謗中傷を書かれる、個人情報を公開されるなどの被害にあった場合は、その画面をキャプチャー保存しておきましょう。
削除依頼をする
サイトなどに掲載されている個人情報は、サイト運営者に削除を要請しましょう。
証拠を残す
しつこくメールなどが送られてきた場合は、削除せずに証拠として保存しておきましょう。
自分だけで解決しようとせず、相談すること、ここからはじめてみましょう。
信頼のおける興信所や、探偵社に相談する方法もありますが、ある程度料金がかかります。
まとめ
ネットでの出会いが悪いわけではありません。実際に、そこからの出会いで幸せになっているカップルもたくさんいるのです。ただ、相手が見えない分、より慎重になる必要はあります。「もしかしたら危険かもしれない」そう意識し、常に予防線をはっておけば、被害に遭うことなく、よりよい相手との出会いが望めることになるのですから。