パワースポット巡りがブームとなるにつれ、「パワースポットに行けば何か良いことがあるに違いない！」と、気軽な気持ちで出かける人が増えてきました。もちろん、パワースポットに行くこと自体は悪いことではありません。通常では得られない強力なパワーを浴びることができるので、エネルギーがチャージできたり、祈った願い事が叶ったりもあります。しかし、それはあくまで正しいやり方をした場合の話です。パワースポットに行く際には、いくつかの約束事があります。それをちゃんと守った上で、行って無事に帰ってきてこそ、パワースポットのご利益があるのです。ここではその約束事、パワースポットを訪れる時にこれだけは注意してほしいことをご紹介します。
午前中に行く
パワースポットは天候や、一日の時間帯により、エネルギーが変動します。一番パワーが集まっているのは午前中なので、できれば良く晴れた日の午前中に行くようにしてください。そして、絶対夜には行ってはいけません。夜には自然のエネルギーが沈静化するのとともに、そこにある負のエネルギーが高まっています。うかつに足を踏み入れると、よくないものを取り込んでしまいます。
体調、精神状態は良い状態で
体調や精神状態が悪い時に行くことはお勧めしません。そういう時にこそ良いエネルギーを浴びて元気に、という考え方もありますが、自分の出すマイナスエネルギーがせっかくのプラスエネルギーを跳ね返してしまうことがあります。何かにすがりたい、という状態であった場合には特に。パワースポットはすがる場ではありません。そこにあるエネルギーに触れ、自分の中にあるプラスのエネルギーを増幅させる場なのです。
自己紹介をする
パワースポットに足を踏み入れる前には必ず一礼し、自分の名前と住所を言って、よろしくお願いしますと挨拶をしてから入ります。
神社での鳥居のくぐり方
パワースポットとしてよく知られているのが神社ですが、神社を参拝する際、まずは鳥居の左側手前で、一礼とともに「失礼します」「お邪魔します」などの挨拶をしてから、そのまま中央ではなく、脇の方を通って中にはいります。鳥居、参道の中央は神様が通る場所なので、人がそこを通るのは失礼にあたります。
正しい参拝方法で参拝する
鳥居をくぐったあとは、手水（ちょうず・てみず）で身を清めます。ここでも正しいやり方があるので、知らなかった方はぜひとも覚えてください。右手で柄杓（ひしゃく）を持ち、水を汲む。以下の行為を、この水だけで行います。
- 左手にかけて洗う。
- 柄杓を左手に持ち替え、右手を洗う。
- 再び柄杓を右に持ち替え、左手に水を受け、口をすすぐ。
- 左手を洗う。
- 柄杓を持ったまま縦にして、自分が触れた柄の部分に水をかけ清める。
- 柄杓を伏せておく。
- 手は濡れたままにして、終了。
本殿での参拝は、まずは軽くおじぎをして、鈴があれば自分が来たことを神様に告げるため、力強く鳴らします。そして、お賽銭は投げ入れるのではなく、静かに入れましょう。それから「二礼、二拍手、一礼」を行います。「二礼、二拍手、一礼」は、神前に向かって、二回深く、背中を真っ直ぐにして腰を90度折るおじぎをする。両手を伸ばし、手のひらを合わせてから右手を少し後ろへ下げ、肩幅ほどに両手を開いてから二回手を打ち合わせる。二回目に打ち合わせたあとそのまま両手を合わせ、しっかり揃えてから祈りを込め、手を下ろす。そして最後に、再び深くおじぎをして終わりです。神社を出る時は、鳥居を出たところで神様の方に向き直り、「お邪魔いたしました」と挨拶をしながら一礼してください。
物を持ち帰らない
パワースポットで持ち帰っていいものはパワーだけです。時々、ご利益があるからとか、エネルギーがこもっているからと、土や石、木の枝を持ち帰ったりする人がいますが、絶対にやめてください。自然のパワーを乱し、持ち帰ったものが負のエネルギーを帯びるようになります。パワースポットでは自然の状態が整い、エネルギーが満ちているのです。人の手でそれを乱すような行為は避けましょう。
撮ってはいけない写真
パワースポット自体の写真を撮るのは大丈夫です。神聖な、謙虚な気持ちで撮った写真を待ち受け画像にすれば、ご利益が得られることもあります。しかし、神社の本殿や鏡は、正面から写してはいけません。本殿、鏡を正面から撮ることは大変失礼なことにあたり、神様の怒りをかいます。また、神社やお寺によっては撮影禁止になっている場所もあるので、写真を撮る前にはきちんと確認するようにしましょう。
帰った日はよく休む
パワースポットから帰った日は、無事に帰ってこられたことに感謝しながら、ゆっくり休むようにしてください。旅先であっても同じです。吸収したエネルギーを自分の中にとどめておくには、十分な睡眠が必要となります。夜に出るマイナスエネルギーで、せっかくの良いエネルギーに満ちた体が悪影響を受けないよう、夜更かしも慎みましょう。
「合わない」と思ったところへは行かない
実際にパワースポットに行ってみて、「何となく嫌な感じがする」とか、「入りたくない」と思った場合には行かないようにしてください。パワースポットには、良い悪いではなく、合う・合わないがあります。たとえば、少し気持ちが落ちている時に、魔を打ち祓うような強い神様を祀る神社に行くと、そのエネルギーが強すぎて「怖い」と感じることがあります。そのような時は実際、自分には強すぎるエネルギーを浴びることで、よけいに体力気力を消耗してしまうので、「怖い」と思った段階でそこを去るのがベストです。
パワーストーンを持って行く
物を持ち帰るのはいけませんが、もともと持って行くぶんには構いません。パワーストーンを身につけて行けば、その石にパワーが吸収され、エネルギーを持ち帰ることが可能となります。石は自分に合った、ヒーリング効果のあるものがお薦めで、いつも身につけているものがあれば、それが一番良いです。
いかがでしょうか。意外と細かい、と思った方もおられるかもしれません。しかし、これらのことを簡単にまとめてみると、大事なことは「マナーを守ること」、自分がパワースポットに入らせてもらって、そこでエネルギーに触れさせてもらうのだという、「謙虚な気持ちを持つこと」なのです。この二点だけは忘れずに、パワースポットを巡る際には尊大な気持ちを捨てて行くようにしましょう。
