雑誌やネットでよく見かける占いの一つが、12星座別に性格や運勢を占う、シンプルな星占いです。だいたい「牡羊座(3/21~4/20生まれ)、牡牛座(4/21~5/21生まれ)、双子座、蟹座……」と出生時の太陽の位置から星座を決定し、結果を占っています。しかし、本来の占星術はもっと複雑。火星や金星など、太陽以外の天体も考慮して、結果を判断します。では、シンプルな12星座別の占いは、いったいどの程度の的中率だと思えばいいのでしょうか。気になる部分を探ってみましょう。
太陽は基本的な性格、自覚している生き方
太陽はその人の本質、生き方の基本をあらわす惑星です。月や金星とともに本人の性格や人生に大きな影響を及ぼします。ですから、太陽の位置で判断する12星座別の占いは基本的な性格や運勢の傾向をある程度、掴みます。中には「あまり当たらない」という人もいると思いますが、そのような人は惑星の偏りなどで、他の星座が強調されている場合があります。しかし、やはり太陽はその人の土台。よく考えると、当たっている面もあると感じるでしょう。
太陽が位置する星座に他の惑星が入る
さらに、太陽と同じ星座に他の惑星が入ると、その惑星も12星座の特徴があらわれやすくなります。例えば、太陽と水星は距離があまり離れないので、同じ星座に位置することが多くなります。水星は知性やコミュニケーション、友人関係などに作用する惑星。太陽が牡牛座にあり、水星も牡牛座にあるという場合、性格面や友人関係で牡牛座の影響が強くなります。よって、12星座占いが当たる確率が高まります。また、同じ星座に惑星が3個以上入ることをマジョリティーといいますが、その一つが太陽である場合、太陽の入る星座がいっそう強調されることになり、これもまた12星座占いの的中率が高まる要因となります。
月は幼少期、太陽は成長後
個人的な性質に作用する惑星のうち、特に重要だといわれるのが太陽と月です。太陽が自覚ある行動や、人生の目標をあらわすのに対し、月は無意識の行動や感情をあらわします。そして、「月は幼い頃、太陽は成長後の自分」という考え方もあります。とすると、12星座占いはある程度の年齢になってからのほうが、占いの結果を実感できるかもしれません。また、男性は女性に比べて、より太陽の影響を受けやすいといわれます。これもまた、男性のほうが12星座占いの結果を実感しやすそうです。
他には同じ12星座別の占いでも、生まれた瞬間に決まる性格や運命と、進行中の惑星を考慮して判断する現在や未来の運勢とでは、当たるか否かの実感が違います。自分が太陽星座の影響をどのぐらい受けているのか興味がある人は、一度、正式なホロスコープを作成してみるといいと思います。太陽が入る星座に他の惑星が入っているか、星座の初め、終わり、中ほど、太陽がどのあたりに位置するか、他に惑星が集中している星座があるか、など色々ポイントをチェックしていくと、影響の度合いがなんとなくわかると思います。他に惑星が多く入る星座があれば、占いの記事を読むとき、そちらの星座も参考にすればいいし、単純な12星座占いを深い視点で楽しめます。