12のハウス(室)それぞれがテーマを持つ
天体の配置図「ホロスコープ」を用いて、性格や人生を占う西洋占星術。生年月日だけでもかなりの情報が得られますが、出生時間と出生地がわかっているとさらに精密な占断ができます。12星座をあらわす円を、時間と場所から割り出す境界線で区切り、1~12のハウス(室)を設定します。各ハウスには意味があり、1室と7室、2室と8室など、向かい合っているハウスは、反対の意味を持ちつつ、共通のテーマを持っていると考えられます。1室とその向かいの7室について説明します。
自分と他人どちらのウエイトが大きいか
1室と7室は、どちらも「人」に関する意識や行動があらわれるハウスです。といっても、対象が違っていて、1室はあくまで自分自身がテーマになるハウス、7室は他人を意味するハウスで、結婚相手などパートナーのような人との関わりがテーマです。ホロスコープで1室に天体が多く入る人は、自分のことに関心が強い人です。天体の種類によっては魅力的な性質が加わるし、その逆で悲観的だったり利己的だったりということもあります。また、7室に天体が多く入る人は、常に他人の存在を意識します。「人との深い関わりがない人生なんて考えられない」というタイプです。それが結婚願望の強さとなってあらわれたり、他人との協同作業を好む形であらわれたりします。7室に天体が入らない人は、他人に関心が乏しいけれど、マイペースでいられます。天体が多い人は、人に振り回されることも多いでしょう。
相手を冷淡に感じることも
さて、人に対して正反対の性質を持つ二人が出会ったらどうなるでしょう。例えば、恋愛関係。7室に天体が多い人が、7室に少ない、もしくはゼロの人と付き合うと、温度差を感じることがあります。自分にとって、彼氏や彼女の存在はとても大きいのに、相手はそれほどではありません。淡々としたタイプに見えます。1室に天体が多い相手のことは、自分中心な人間だと感じるかもしれません。7室に入っている天体の種類によっては、ケンカを繰り返したり、冷たくされたり、失望を味わうこともあります。逆に7室に天体が入っておらず、1室に多い人の目には、7室に天体が多い彼や彼女は、恋愛至上主義者や、すぐに人に影響される自分を持たない人間と映るのです。お互い、相手を理解するのが難しくなります。
天体の偏りはその人らしい個性
ハウスの違いによる対人観の違いについて書きましたが、実際の相性は金星や火星など、恋愛を象徴する天体の関係を重視して観ます。ただ「本来相性がいいはずなのに、ときどき何か違和感がある」という場合、ハウスの影響で対人関係に対する感覚が違うのかもしれません。相手を型にはめようとしないで、それはそれで一つの個性として尊重すれば上手くいくと思います。