真夏の心霊恐怖体験サマーリゾートで起きた怖い話
行楽シーズン真っ盛りの7月～8月。この時期に各地のリゾートや観光地で怖い体験、あるいは理解不能な奇妙な体験に遭遇したというお便りやメールが毎年、数多く寄せられています。今までに送られてきた体験手記の中から、5つの話をピックアップして、連載形式でご紹介いたします。各体験談ともに追加的な取材を試み、その信憑性についても確認済みです。さらに霊能者の先生に依頼し、専門家の立場からの特別コメントもいただきました。真夏の恐怖体験談をじっくりとお楽しみください。
心霊実録File.05「何度も落ちてくる女」～京都市内・某トンネル
京都市内の大学に通っている従妹に「遊びに来ない？」と誘われて、7月の下旬に1週間の予定で遊びに出掛けました。彼女の下宿に泊まらせてもらい、真夏の京都の観光巡りを楽しんだのですが毎日、お寺や神社などの名所旧跡ばかりだったのでさすがに少し飽きてきて、「もっと他に面白い場所はないのかなぁ」と何気なく訊ねたら、「じゃあ、心霊スポットの探検でもしようか」ということになって。
夜を待ち、前日に借りたレンタカーを運転して、京都最恐の心霊スポットとして名高いＫトンネルへ行ったのです。元々、霊とかオカルトの類を全く信じていない私は、単なる夜のドライブの延長にしか考えていませんでした。しかし熱烈な稲川淳二ファンを自認する従妹の方は「前から一度、行ってみたかったんだよね。でも私、車の運転ができないからさ。今日はラッキーだなー！」などと言いながらはしゃいでいました。
途中、色々と寄り道をして、現地に着いたのは午前0時過ぎ。山の中にあるその細いトンネルは内部が赤っぽいライトにぼんやり照らされていて、幽霊を信じない私でも見るからに不気味な雰囲気に満ちていました。そしていざトンネル内に入り、1㎞ほどの全長の半ばまで差し掛かった時、車体の後部に突然、ドーンという強い衝撃が走りました。従妹もすぐに気づき、「出た？！」と言いながら後部に目を遣った途端、雄叫びのような叫びを発したのです。フロントミラー越しに見た私には分からなかったのですが、従妹によると「ボンネットの上に髪を振り乱したワンピース姿の女がしがみついて、こちらを睨みつけていた」と。彼女にからかわれているのかと思いました。でも車の上に何かが落ちてきたのは事実なので、トンネルを抜けてから停車して車体全体を確認してみたのです。そうしたら、ボンネットの辺りに乾いた泥がうっすらとこびりついていました。従妹の顔はいつになく青ざめていました。そして、「もう良いから、別の道を通って帰ろうよ」と泣きながら私の腕にしがみついてきました。
話はこれで終わりではありません。実は京都から帰ってからも同じことが続いているのです。私は食材配達のアルバイトをしているのですが、勤務中に社用のワンボックスカーを走らせていると時折、あれと同じ現象が起きます。走行中の車の真上へ何かが落ちてきたような、強い衝撃を感じるのです。気を取られてハンドルを切り損ない、危うく事故を起こしかけたこともあります。またサイドミラーの柄に長い髪の毛が巻き付いているのを発見した時には、心底から身が震える思いがしました。とても信じたくはありませんが、私は霊に取り憑かれてしまったのでしょうか。
（投稿者：埼玉県川越市在住・須藤馨さん・24才）
霊能者による真相究明コメント
この件については、すでに編集部を通して投稿者本人と連絡を取り、直に霊視させていただき、除霊も済ませました。結論から申し上げます。ご本人が書いている通り、彼女はＫトンネルの怨念霊を連れ帰ってきてしまったのです。ただし霊の本体は今もなおＫトンネルに潜み続けており、須藤さんに憑依したのはその分身です。単なる地縛霊にはそのような真似はできません。かなり強力なパワーを持った悪霊の仕業です。Ｋトンネルに出没する霊の正体については、近辺で自殺した女の霊、トンネル工事の際に事故死した人夫の霊、あるいは南北朝時代の戦で死んだ武者の霊など諸説ありますが、実際にはこれらの霊体が渾然一体となって場に祟りを成している、というのが真相です。あのトンネルを中心にした一帯には、怨念霊の巨大な塊が存在しているのです。関西では夏場の肝試しの名所になっているそうですが、霊感の強い方や霊媒体質の方が行けば、かなりの確率で霊障を受ける危険があります。少なくとも夜間に遊び半分で訪れるようなことだけは絶対、止めて欲しいと思います。
