• バブル
あらためて回顧してみる

バブル時代の女性は男性をこう見ていた

豊かな時代背景に甘えて、女が至れり尽くせりの日々を過ごせたバブル時代。バブルを謳歌した女性に当時の様子を聞くと、男性たちからのあまりの待遇のよさにねたましく思うことも。今もあの年代の女性たちはどこか強い。強さの源は自己評価の高さ。見た目が良くなくても女というだけで価値があると思い込み、それを忘れていないのです。

当時流行した言葉として「3高」「メッシー君」「アッシー君」というのがありました。3高は「高学歴・高収入・高身長」のハイスペック男子を指す言葉(これは今も使います)、食事を奢らせるだけで、それ以上の関係にはならない「メッシー君」、夜中にタクシー代わりに呼びつけるのが「アッシー君」です。当時は一般的な呼称で、男性たちも諦め半分受け入れていた感がありました。

しかし、バブル女たちは実はもっとしたたかに細かく男性を使い分けていました(もちろん純愛志向の人も多くいましたが)。アッシーやメッシーほど一般的ではないにしろ、一部の女性たちが使っていた当時を象徴する言葉を紹介しましょう。

パパとハゲ

いわゆる愛人関係で、月に何度か肉体を提供する代わりにお手当(お金)を渡してくれるのが「パパ」。もちろん、血のつながりはありません。高級マンションを借りてくれるケースもあったようです。では、「ハゲ」とは?カラダでつながる「パパ」に対して、対価は一切提供せずに、お金だけ払ってもらうオジサンをひそかに「ハゲ」と呼びました。アタマがフサフサでも「ハゲ」です。ハゲは頑張ってカラダの関係に持ち込もうとしますが、小賢しいバブル女はスルリとかわし、財布だけ開かせます。「パパ」には抵抗があっても、「ハゲ」をキープするのには抵抗がない女性が多かったのではないでしょうか。

コード君

「アッシー君」「メッシー君」を数人キープしたバブル女は、他にも便利な男をキープしようと画策しました。その一例が「コード君」。当時、電化製品の配線はいまよりも複雑で、文系アタマの女子には難しい技術でした。そこで登場するのがコード君。電話1本でかけつけてくれ、ビデオやオーディオ製品をつないでくれます。特に理系男子は狙われたかもしれません。電気屋さんが必要ないし、食事までごちそうしてくれることもある(本当は女性がお礼をするべきなのに!)と、ありがたい存在。そして彼らももちろん、指1本触れることのできない「ただのお人好し」で終わるのです。

4高

高学歴・高収入・高身長の3高だけでは物足りないと感じていた、見栄っ張りなバブル女性。4つ目の「高」として追加したのが「高級車」です。デートのとき、ベンツやBMWで迎えに来たら「合格」。当時流行していたスポーツカーでも「悪くない」。けれど、男性が汗水流してバイトして買った車でも、それが「軽」だったら一気に減点対象。車がナイ男性の中には、デートの帰り際にすまなさそうに「タクシー代」を女性に渡す人もいました。車ナシでは男にあらず?若者の車離れが叫ばれる今の世の中からすれば、まるでウソのようです。


バブル女は他にも、いろんなカテゴリーの便利な男性を作り上げていました。「男をコケにしやがって!」と男性たちが激怒しそうですが、そんな時代だったのです。昭和がすっかり過去になり、バブル女性も遺物になりつつある昨今。でもそのたくましさは、実に見習うべきかもしれません。

つい自分を卑下してしまう人は、謙虚に思われる反面、厚かましい男性に利用されることもあります。自分にその傾向がありそうだと不安を感じるなら、バブル女の自信過剰な生き方をほんの少し真似てみるのも悪くないかもしれません。ただし、あくまで嫌われない程度に、相手を傷つけない程度に……です!

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