数ある占いの中で、インド占星術を起源としている宿曜占星術。27もしくは28の宿で人の性格を診断し、運勢や相性を見る人気占いのひとつです。この宿曜占星術の的中率はかなり高いとされ、特に相性占いについてはあまりに当たりすぎると昔から評判。その理由に迫ってみましょう。
そもそも宿曜占星術とは?
宿曜占星術は、今から約3000年も前、つまり紀元前の時代においてインドで発祥したといわれる歴史ある占星術です。やがて中国に伝わり、それが日本にも伝わりました。あの有名な弘法大師空海が、宿曜占星術を日本で広めたといわれています。平安時代に貴族の間で親しまれ、戦国時代には武将同士の相性も占ったとされています。自分の運命を決める「戦」に使っていたくらい、相当の信頼が寄せられていたことがわかります。その的中率の高さは、江戸時代の徳川幕府の時代に起きたできごとでも証明されます。あの徳川家康が、宿曜占星術を行うのを禁じたそうなのです。その理由は、「あまりに当たりすぎるから」だそう。やがてその禁止は解かれ、明治時代以降にまた陽の目を見ることになりました。宿曜占星術は、自分の宿によって生まれつきの性格や能力、人との関係性などを占うことができるほか、日々の運勢や人と人との相性を得意とする占いです。西洋占星術を基本とする星占いは12星座で占いますが、それと同じように、宿曜占星術は27もしくは28の宿で占います。
宿曜占星術はなぜ当たるの?
平安貴族や戦国武将たちが夢中になった宿曜占星術。徳川家康が禁止するまでに至ったその当たりすぎる理由はどこにあるのでしょうか?その理由のひとつが、月のリズムに基づいているため、人の心や本質に近いところが理由といわれています。宿曜占星術は月の満ち欠けのリズムをベースとしている太陰暦をもとにしています。ちなみに、西洋占星術は、太陽の通り道を基準としているため、占いの結果が異なるのです。
自分の性格や運勢を知るには?
宿曜占星術では、自分の生年月日だけで「宿」を知ることができます。27宿は、大きく分けて4つ。北、東、西、南に分かれ、それぞれ次のような宿が割り当てられています。
- 北:斗宿 女宿 虚宿 危宿 室宿 壁宿
- 西:奎宿 婁宿 胃宿 昴宿 畢宿 觜宿 参宿
- 南:井宿 鬼宿 柳宿 星宿 張宿 翼宿 軫宿
- 東:角宿 亢宿 底宿 房宿 心宿 尾宿 箕宿
これらの27宿のいずれかが、あなたの宿になります。そして、それぞれの宿には基本的な性格が割り当てられているため、その宿の解釈を見れば、あなたが生まれながらにして持つ性格や個性、能力がわかります。
宿曜占星術の相性って?
宿曜占星術は、相性を見るのにとても長けているといわれています。それぞれの宿同士の相性は、あらかじめ決められています。その相性は、「命(めい)、業胎(ぎょうたい)、栄親(えいしん)、危成(きせい)、友衰(ゆうすい)、安壊(あんかい)」のいずれかに分類されます。命は、運命ともいうべき縁のある深い関係を示します。安壊は、恋愛では引き付け合うものの、同時に互いを壊し合う関係。業胎は、前世や来世に関係する因縁のある関係。このように、細かく示されます。そして同時に、宿曜占星術では、「距離」という尺度でその縁の深さをはかります。「近距離、中距離、遠距離」といった表現がされます。これらの方法で、恋愛関係や友人関係、そして仕事の関係など、それぞれの関係性がうまくいくかどうかを知ることができます。恋に落ちるのは、「安壊」の相手といわれます。そして現実でも、出逢った瞬間から引き付け合ったものの、数年付き合って別れてしまったというケースも多いようです。
もし今、恋愛、友人、職場の人間関係で悩んでいるのであれば、ぜひこの宿曜占星術で相性を占ってみてはいかがでしょうか。当たりすぎるといわれるくらいの結果が得られるかもしれません。