12年に一度訪れる天中殺（てんちゅうさつ）。算命学において、天からの助けも人からの助けも皆無で、自分の目標が順調に進行しないと定義される時期のこととされています。10年ごとに2年間、1年に2ヶ月間巡ってくるこの天中殺の期間には、やらないほうがいいことがあるといわれています。ではいったい、天中殺の時期はどのように過ごせばいいのか、併せて確認していきましょう。
そもそも天中殺って？
人間、生きていれば誰しも、天中殺と呼ばれる期間が巡ってきます。10年ごとに2年間、1年に2ヶ月間訪れる天中殺の時期には、古くからあまり良いことは起きないといわれています。そのため、結婚や出産、マイホームの購入や事業の展開や独立・起業など、特別なライフイベントはうまくいかないため、避けるべきとされてきました。
この天中殺の真意は、中国の十干十二支の組み合わせで、2つ余ることから生じるもので、組み合わせる相手を持たない十二支が2つ余る形になることからきています。時間と空間とが交差して成り立っているこの世において、天中殺の時期は、時間だけがあり空間が存在しないといわれているのです。よって、この時期は、天からの助けも、人からの助けも得られず、物事が意に反して動くといわれています。つまり、何か事を始めようとしても、自分が当初思い立ったことは成就されないどころか、むしろ反対方向に進んでしまうこともあるといわれています。このような時期は、ぜひともあらかじめ、やらないほうがいいことを知っておくことが賢明といえます。
天中殺の期間にやらないほうがいいこと
天中殺の時期は、どのようなことをやらないほうがいいのでしょうか。まず基準となるのが、「新しいことを始める」ことです。新しいことを始めるということは、この世に存在しない何かを新たに生み出すということです。しかし、この時期は天中殺の人にとっては、空間が存在しないため、落としどころがないのです。何とか自分では落とし込んだと思っても、結果的に運命は不安定に流れ、成就しないか、自分が意図した結果にはならないことが予想されます。よって、避けたほうがいいのは、成就しなくては困るような、結婚、大きな事業の開始、巨額の車や持家の購入などです。
一方、離婚や車を手放すことなど、何か重要なことを「辞める」には、問題ないといわれています。これは、結婚や高額の買い物と同じくらい重大な決断ではありますが、この世に何かを生み出そうとしているわけではないため、悪い結果に流れることは考えにくいからです。とはいえ、離婚も穏便な話し合いによる離婚であれば問題ないものの、裁判や調停になると不利になるといわれているため、一概に大丈夫とはいえません。
また、他にもやらないほうがいいことがあります。それは、自分自身の意見を貫こうとすることです。例えば、仕事で新しいプロジェクトが発足し、それに参加したあなたが、プロジェクトの内容や進行に不満が出たとします。通常であれば、問題を是正すべきですが、天中殺の年や月には、そのような言動は控えるべきだといわれています。「我を慎み、新しいことを始めることは控える」。これを天中殺の時期には、わきまえておくと良さそうです。
天中殺を乗り切る方法
では、このような天中殺の時期には、どのように過ごせばいいのでしょうか。新しいこともできず、我も通せないとあれば、もはやお手上げという気持ちになるでしょう。基本的には、メンテナンス、勉学、趣味を行う期間と捉えるのが良いといわれています。
例えば、自分の仕事のスキルアップのために勉強に励んだり、運動をして心身共に健康的な生活を送ったり、趣味を深めたりすることがあります。仕事において、会社勤めの場合、もし異動や転勤などの指示があれば、それに従うべきだという説もあります。もちろん、ケースバイケースではあるものの、素直に運命に従うというのが天中殺のポイントになるのです。
健康面もあまり良いとは言えないのが天中殺の時期。よく、休養の時期ともいわれるほど、天中殺の時期はメンテナンス期間と捉え、健康診断を積極的に受けて、自分の健康管理を行うのがいいといわれています。もし病気が発覚したら、それはそれで早期発見で良いことと判断し、治療に専念するのがいいでしょう。
また、天中殺の時期は、奉仕の気持ちを持って活動することがいいといわれています。それと同時に、先祖の墓参りや神社への参拝、部屋の片づけ、掃除など、次の新しい時期に備えて、せっせと準備をすること、メンテナンスをすることが大切だといわれています。
ちなみに、新しいことではあるものの、墓の購入は問題ないといわれています。しかし、神社などで天中殺の悪運を祓うために、お祓いを受けるなどは、あまり意味がないといわれているため、控えるようにしたいものです。
天中殺の時期とはどのようなものなのかをよく理解して、辛抱強く過ごしましょう。
