新年度がスタートしようとする時期や、仕事や結婚などで転居する必要が生まれたときなどは、何気なく移り住む地域で妥当な住まいを見つけるというのが一般的。けれどなにも考えずに引っ越し先を選んでしまうと、自分にとって悪い方位に住むことになってしまいます。占いの中でも、中国に古くから伝わる「奇門遁甲(きもんとんこう)」という方位術では、「凶方位」という悪い方位が存在するのです。引っ越しを控えている人は、ぜひこの「凶方位」とそれがもたらす影響について知っておきましょう。
「凶方位」って何?引っ越すとどうなるの?
凶方位とは、方位術「奇門遁甲」の中で、「悪い作用が起きる方位」のことを指します。これを凶作用と呼びます。悪い作用とは、具体的に病気になったり、精神的に苦痛が訪れたり、人間関係がうまくいかなかったりという生活全般に悪影響が及ぶといわれているものです。
例えば、家族全員が何かしらの体調不良に見舞われる、持病が悪化する、家族ゲンカが増える、会社でリストラにあう、精神的にイライラしやすくなるなどの影響です。このような状況は、実際に起きています。そして、凶方位に一度引っ越してしまうと、なんと5年間ほどその悪影響が続くといわれているのです。
「吉方位」「凶方位」を知るには?
では、実際引っ越しを控えている人が、奇門遁甲で凶方位を知りたいという場合、どうすればいいのでしょうか。奇門遁甲では、複雑な計算を行う必要があるため、初心者が自分ひとりで出すことはむずかしいといえるでしょう。インターネット上で、自動算出してくれるプログラムを見つけたり、奇門遁甲を専門とする鑑定師に依頼したりする方法が考えられます。
奇門遁甲では、十干十二支と九星から、8つの方位を出してその吉凶を考えます。それぞれ、火、木、金、水、土の五行には方位が定められており、それぞれの組み合わせの吉凶によって、方位の良し悪しがわかるのです。
最高に幸運の取り合わせといわれるのが、木と火。例えば、甲と丙の組み合わせがそれに相当し、強い運気でどんどん運が開けていくといわれています。また、最凶といわれる組み合わせは、木と金。例えば、乙と辛は最悪で、すべてを失うといわれています。
このように、陰陽五行を用いて、組み合わせによってその日の方位が良いのか悪いのかを算出するのです。また、奇門遁甲では、方位盤という方位の空間エネルギーがどのようになっているかを表したものを使って、方位の吉凶を占います。方位盤には、年盤、月盤、日盤、時盤があり、それぞれ、年ごと、月ごと、日ごと、2時間ごとの各方位のエネルギー状態を知ることができます。引っ越しの場合、引っ越しをする時期の月盤と、引っ越し当日の日盤を見ることが一般的です。
「凶方位」を避けるための方法
では、凶方位を避けて引っ越すためには、どうすればいいのでしょうか。専門家によれば、それは“ただ避けるしかない”といいます。凶方位を知って、その方位を避けるようにしましょう。必ず吉方位に引っ越さなければならない、というわけではないといわれています。吉方位は、個人に紐づくものなので、家族のうちで誰か一人にとって良い運気がある方位となるからです。それよりも凶方位を知って、それを避けることが、家族全員にとって良い結果になるでしょう。
引っ越しが決まったら、方位は決しておろそかにできないこと。ぜひ凶方位を知って思わぬ悪影響を受けないようにしたいものです。すでに引っ越してしまい、もはや5年は我慢しなければならないということになってからでは時すでに遅し。このような事態にならないためにも、ぜひ凶方位を検討しましょう。